「歯のささやかなSOSも見逃さず、
健やかな歯を守り抜きたい」という方へ。
予防歯科は、虫歯や歯周病を未然に防ぎ、大切なご自身の歯を長く健康に保つための最重要ケアです。
当院では、専門的なプロフェッショナルケアから日々のセルフケアのアドバイスまで、患者さま一人ひとりの口腔環境を守り続けるサポートを徹底しております。
予防歯科が大切な理由

日頃から定期的に歯科医院へ通い、専門家による正しいケア習慣を身につけることは、生涯にわたるデンタルライフの質を左右します。
予防歯科には以下のような大切な意義があります。
症状が出る前に手を打つ
「歯医者は痛くなってから行く場所」というイメージをお持ちの方は多いですが、実際は痛みが現れた時点で病気が進行しているケースがほとんどです。
欧米では、早期の予防こそが主流とされ、自覚症状がない段階でのケアが当たり前となっています。
当院でも、初期段階でのトラブルを専門家の目で早期発見し、最小限の処置で歯の健康を維持するようサポートしております。
自己流ケアの落とし穴を防ぐ
歯の形や歯並びは個人差が大きく、自己流のブラッシングでは磨き残しが生じやすいです。
磨き残しが蓄積すると、虫歯や歯周病のリスクが高まるだけでなく、口臭や着色の原因にもなります。
プロによる指導で、ご自身に合った正しいセルフケア技術を身につけましょう。
長期的な費用と痛みの軽減
虫歯や歯周病の症状が進行してからの治療は、初期段階よりも痛みや費用、通院回数も増加します。そのため、早期予防を習慣化することで、将来起こりうる大がかりな治療や痛み、ストレスの回避につながります。
当院の予防歯科メニュー

予防歯科は、歯科医院で専門的なサポートを受ける「プロフェッショナルケア」とご家庭で毎日行う「セルフケア」を併用してこそ、最大限の効果が期待できます。
当院の予防歯科では、以下のメニューをご案内しております。
ブラッシング指導(TBI)
TBI(Tooth Brushing Instruction)とは、歯科医師や歯科衛生士が個々の歯並びや磨き癖を分析し、最適なブラッシング方法を指導するプログラムのことです。
ご自身の歯に合った正しいブラッシング習慣を身につけることで、毎日のセルフケアの質を高めていただけます。
【正しいブラッシングの手順】
- 毛先を歯面に45度の角度で当てる
- 歯と歯ぐきの境目を小刻みに動かしながら磨く
- 奥歯の噛み合わせ面は前後にゆっくり動かす
- 歯の裏側は歯ブラシを縦に立てて磨く
- 舌や口蓋(上あご)もブラッシングして口内の清潔を保つ
当院のTBIでは、患者さまの年齢に応じてわかりやすく丁寧な指導を心がけております。
シーラント
シーラントとは、主に溝の深い奥歯の咬合面に、特殊な樹脂を流し込んで溝を埋める処置のことです。
物理的なバリアでプラークや食べかすの侵入を防ぎ、特にお子さまの虫歯予防に高い効果が期待できます。
フッ素塗布(医院)
専門のフッ素剤を歯の表面に塗布し、歯質を強化します。
フッ素イオンがエナメル質の再石灰化を促進し、虫歯になりにくい歯を作ることが目的です。
【フッ素塗布の手順】
- 歯面をクリーニング
- 歯面を乾燥させる
- フッ素剤を塗布し、数分間そのまま保持
- 余分なフッ素を軽く拭き取る
処置後は、約30分間にわたる飲食制限をお願いしております。
プロによるクリーニング(PMTC)
専用機器とペーストを使い、歯科衛生士が徹底的に行う機械的清掃が、PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)です。
日常のブラッシングでは届きにくい歯と歯の隙間や歯石、着色汚れまでしっかり除去し、口腔内の細菌数を大幅に減少させます。

これにより、虫歯や歯周病はもちろん、口臭の予防効果も期待でき、歯の本来の白さを取り戻せます。
ホームジェル(ご家庭でのケア)
ご家庭で手軽にできるフッ素ケアが「ホームジェル」です。
ホームジェルは、毎晩の歯磨き後に使用することで、歯質を強化し、虫歯の原因菌の活動を抑えます。
継続的な使用により新たな虫歯の発生を効果的に防ぎます。
【ホームジェルの手順】
- いつものブラッシングを行う
- 歯ブラシに約1gのホームジェルをつける
- 全ての歯に行き渡るように軽く磨く
- 少量の水で軽く吐き出し、うがいはしない
- 使用後30分間は飲食やうがいを控える
就寝中は唾液分泌量が減少し、フッ素が歯面に長く留まることで再石灰化が促進されやすいです。
そのため、就寝前のホームジェルの使用が推奨されます。
生活習慣・食生活のアドバイス
食事の内容や間食の頻度、歯磨き習慣など、日々のライフスタイルを含めたアドバイスを行います。
口腔内環境を健康に保つためには、栄養バランスや間食の取り方を見直すことが大切です。
定期検診
虫歯や歯周病は、たとえ治ったとしてもメンテナンスを怠ると再発する可能性があります。
健康な歯を保つための鉄則は、「歯医者は歯が痛くなってから行くところ」という考えを改めて、普段から「予防」を心がけることなのです。
ご家庭でのセルフケアを継続しても、プラークや歯石を完璧に除去することはできません。
当院では、健康な歯を維持するために3~6ヶ月ごとの定期検診を推奨しております。
定期検診では、歯や歯周組織のチェックだけでなく、前回の処置箇所の経過観察や専門的なクリーニングを行い、最適なケアプランをご提案しております。
当院は開院以来、地域のみなさまのデンタルライフを支え続けてまいりました。
今後も患者さま一人ひとりの歯の健康を守るため、最新の技術と温かいケアをご提供します。
よくある質問(FAQ)
Q.予防歯科で痛みを感じることはありますか?
A.治療が必要になる場合に比べて痛みは少ない、あるいはありません。
予防歯科は、虫歯や歯周病が痛くなってから治療するのではなく、痛くなる前に予防することを目的としています。
そのため、歯を削ったり抜いたりするような痛みは基本的にありません。
Q.予防歯科と歯のクリーニングは同じものですか?
A.いいえ、予防歯科と歯のクリーニングの内容は異なります。
予防歯科は、虫歯や歯周病など口の中のトラブルを未然に防ぐためのケアの総称です。
ご家庭での丁寧なブラッシング指導に加え、歯科医院で行う定期検診や歯石、着色除去などのプロフェッショナルクリーニングも含まれます。
クリーニングは、口内の環境を清潔に保つことを目的としたもので、予防歯科の一部と考えることができます。
Q.定期的に予防歯科に通っていれば、自宅でのセルフケアは不要になりますか?
A.予防歯科はご家庭での「セルフケア」と歯科医院での「プロフェッショナルケア」の両立が必須です。
普段の歯磨きだけでは虫歯や歯周病の予防は困難であり、ご自宅での毎日のセルフケアが虫歯や歯周病の予防には不可欠です。
歯科医院でのプロフェッショナルケアは、セルフケアだけでは不十分な部分をサポートし、セルフケアの質を高めるためのブラッシング指導も行います。
Q.何歳から予防歯科に通うことができますか?
A.予防歯科は乳歯が生え始める生後6ヶ月頃から、高齢者の方まで受診していただけます。
特にシーラントは、虫歯のリスクが高いお子さまに推奨されています。
歯を削らず短時間で完了する処置のため、歯医者に苦手意識のあるお子さまでも受診しやすいです。
Q.予防歯科で口臭を改善することはできますか?
A.予防歯科に含まれるクリーニングによって、口臭を防ぐ効果が期待できます。
クリーニングでは、口内の環境が清潔に保たれるように歯石除去やプラーク除去などを行います。
歯の表面に汚れや着色が溜まりにくくなるため、見た目もきれいな状態が維持しやすくなります。
Q.虫歯予防のためにどのくらいの頻度で通院すればよいですか?
A.個人差がありますが、一般的には「3〜6ヶ月に1回」の定期検診が推奨されます。
虫歯のリスクは、唾液中の細菌数、歯並び、食習慣、唾液分泌量などによって個人差があります。
そのため、一度検査を行い、患者さまごとのリスクに応じて適切なご来院の頻度や処置をご案内します。
Q.ホームジェルが歯にしみる場合はどうすればよいですか?
A.知覚過敏が疑われる場合は、歯科医に症状を確認する必要があります。
知覚過敏用のトリートメントや歯質強化剤もご用意しておりますので、ホームジェルが歯にしみる場合はお気軽にご相談ください。