アットホームな雰囲気の歯科医院で、
ご自身やご家族の大切な歯を守り続けていきたい方へ。

当院の一般歯科では、虫歯をはじめとする基本的な歯科治療を総合的に行っております。

女性スタッフによるきめ細やかな対応と、患者さま一人ひとりのご要望に寄り添った治療計画で、健康で美しい歯を限り長く保てるようサポートします。

虫歯治療について

虫歯治療について

虫歯は、口腔内に常在する細菌が食べ残しを分解して酸を出し、歯のエナメル質を溶かす病気です。

一度脱灰した歯は自然に回復せず、虫歯の進行度合い(C0〜C4)に応じて適切な治療を行います。

早期治療は、大切な歯の寿命を延ばすだけではなく、治療期間や費用の負担も抑えることにつながります。

虫歯ができるメカニズム

虫歯は、プラーク(歯垢)が溜まりやすい場所をしっかり磨けていないと、酸の影響を受け続けて徐々に進行していきます。

虫歯が進行する過程は以下のとおりです。

虫歯ができるメカニズム
  1. 歯面に残る食物残渣(しょくもつざんさ)
    不十分なブラッシングにより、歯の表面や隙間に食べかすが付着した状態
  2. 口腔常在菌の増殖
    ミュータンス菌などの細菌が、糖質を栄養源として活動を活発化
  3. バイオフィルム(プラーク)の形成:
    細菌が集まって作る粘着性の膜状構造。歯面に強固に付着しやすい特徴をもつ。
  4. 酸産生とpHの低下:
    細菌が糖を代謝して乳酸などの有機酸を出し、歯垢内部が酸性環境に変化
  5. エナメル質の脱灰(だっかい)
    pH(酸性・中性・アルカリ性を示す数値)が5.5以下になると、歯の表層からハイドロキシアパタイトなどのミネラルが溶け出す現象
  6. う蝕(虫歯)の進行
    再石灰化が間に合わない状態が続くことで、歯質の破壊が進行し、実質的な虫歯となる

虫歯は、目に見える症状が出る前から静かに進行しているため、早期発見・早期治療が非常に重要です。

毎日の丁寧な歯磨きと歯科医院での定期的なチェックを習慣づけることで、虫歯の予防と進行の抑制につながります。

虫歯の進行度合いと主な治療法

虫歯の進行度合いと主な治療法

虫歯は症状に応じて「C0」〜「C4」という進行度合いに分けられ、それぞれ適切な治療法が異なります。

C0:初期の虫歯

C0

C0は、歯の表面が白く(白斑)なってくる虫歯の第一段階です。

主な治療法

この段階で歯を削る必要はありませんが、正しい歯磨きとフッ素塗布による再石灰化により、歯の表面が溶けるのを抑えつつ修復を促すことが期待できます。

C1:エナメル質の虫歯

C1

C1は、歯の最表層のエナメル質に生じた虫歯です。

エナメル質内には神経が通っていないため、「しみる」などの自覚症状がほとんどないのが特徴です。

主な治療法

C1の段階になると自然な再石灰化は難しく、進行を防ぐために虫歯の部分を丁寧に削り、コンポジットレジンなどの詰め物をする治療が行われます。

C2:象牙質の虫歯

C2

C2は、虫歯がエナメル質よりも深く進行し、象牙質に達した状態です。

象牙質には神経が通っているため、「冷たいものがしみる」「噛むと痛む」といった症状が現れます。

一方、高齢者の方などに見られるゆっくり進行する慢性う蝕では、症状が現れにくいこともあります。

主な治療法

虫歯の部位や範囲に応じて、削った後に直接コンポジットレジンを詰める方法や、型取りをしてインレー(詰め物)やクラウン(被せ物)を作製して装着する方法が採用されます。

C3:根面の虫歯

C3

C3は、歯の根元の部分にまで虫歯が進行し、歯髄(神経)に近づいている段階です。

この段階では、強い痛みやしみる感覚が顕著になります。また、歯が欠けたり、穴が開いたりして見た目にも症状がはっきりしてきます。

主な治療法

虫歯を完全に取り除き、症状が深ければ根管治療を行います。最終的には、強度の高いクラウンを装着する必要があり、神経がまだ感染していなければ神経を残す治療を行う場合もあります。

C4:歯髄まで進行した虫歯

C4

C4は、虫歯が歯の中心部(歯髄)まで進行し、神経が感染・炎症を起こしている状態です。

この段階では、激しい痛みや歯ぐきの腫れ、膿が出るなどの症状が出ることがあります。

主な治療法

歯の神経を取り除き、根管を消毒して密封する根管治療が必須となります。その後、歯を強く保護するために、被せ物(クラウン)や土台(コア)を取り付けて機能の回復を促します。

C4の状態で放置すると歯を失うリスクが高いため、早期の治療が重要です。

虫歯治療の流れ

虫歯治療の流れ

歯髄まで到達していない場合の基本的な虫歯治療の流れをご説明します。

STEP1

問診・カウンセリング

始めに、お口の中の状態や気になる症状をお伺いします。痛みの有無やいつから症状があるのか、またアレルギーの有無なども詳しくお聞きします。
STEP2

口腔内検査・レントゲン撮影

担当医が実際にお口の中を見て、虫歯の進行具合を確認します。レントゲン撮影もあわせて、歯の内部や見えない部分の状態もしっかり調べます。
STEP3

治療計画の説明

検査結果を元に、虫歯の進行度合いを詳しくお伝えします。どのような治療が必要なのか、回数や費用についても具体的にご説明します。
STEP4

麻酔処置

痛みが予想される場合は、麻酔をして治療中の痛みをできる限り抑えられるようにします。
STEP5

う蝕除去(虫歯部分を削る)

感染した虫歯の部分だけを丁寧に削って取り除きます。健康な歯の部分はなるべく残しますので、ご安心ください。
STEP6

修復処置(詰め物や被せ物)

削った歯は、歯の色に近い詰め物(プラスチックのレジン)や、セラミック・金属などの丈夫な被せ物をして、なるべく違和感のないよう自然な見た目に仕上げます。
STEP7

噛み合わせ調整・治療完了

修復物の高さや噛み合わせを細かく調整して、噛み心地や違和感の有無を確認します。再発予防のため、定期検診や歯科衛生士によるクリーニングが推奨されます。

根管治療の流れ

過去に神経の治療を受けた歯や虫歯を長期間放置していた歯は、根の先端まで細菌感染が広がり、膿が溜まってしまうことがあります。

そのような状態では、感染した根管内を丁寧に洗浄・消毒し、膿を取り除く根管治療が必要です。

根管治療は数回に分けて実施し、根の形状や本数、感染の程度によっては期間が長引くこともあります。
また、症状に応じて、外科的処置や抜歯をご提案することもあります。

歯髄まで到達している場合の根管治療の流れをご説明します。

根管治療の流れ
STEP1

問診・検査・診断

歯髄炎や根尖性歯周炎などのリスクを想定し、レントゲン撮影、温冷診(温かいもの・冷たいものに対する反応)、打診痛の有無などで診断を行います。
STEP2

局所麻酔・ラバーダム装着

強い痛みを軽減するために局所麻酔を行います。さらに、根管内への細菌侵入を防止するため、ラバーダムというゴム製シートで患歯を隔離します。
STEP3

感染した歯髄の除去(抜髄)

虫歯によって感染した歯髄を専用器具(ファイル)で除去し、痛みの原因を取り除きます。
STEP4

根管の清掃・拡大

手用ファイルや機械式ファイルを使って根管内を清掃し、感染した歯髄や細菌、汚染物質を徹底的に取り除き、根管をきれいに拡大します。
STEP5

根管の薬剤による消毒

根管内に次亜塩素酸ナトリウム、EDTA製剤などの消毒薬を使用し、根管内の細菌や汚染物質を可能な限り除去します。感染が強い場合は、仮蓋をして複数回の消毒処置が必要な場合があります。
STEP6

根管充填(密封処置)

根管内をガッタパーチャ(根管専用の充填材)とシーラーという封鎖材を用いてしっかりと密閉し、細菌の再侵入や再感染を防ぎます。
STEP7

歯冠の修復(被せ物の装着)

根管治療後の歯は脆く割れやすいため、クラウン(被せ物)で補強し、歯の機能の回復を促します。治療終了後は、経過観察や再感染の有無を確認するための定期的な検診が推奨されます。

ご来院前の準備について

初めてご来院される方は、健康保険証のほか、服用中のお薬や既往歴がわかるもの(お薬手帳など)をご持参ください。

また、気になる症状やご希望があれば、事前にメモに取っておくとカウンセリングの際にスムーズにお話しいただけます。

虫歯の痛みや不安を抱えてご来院される方が、安心して治療を受けられるように、丁寧な対応を心がけておりますので、お気軽にご相談ください。